担当授業 ~ Lecture
■講義
【生物の適応と進化】
現代生物学のもっとも基本的な概念である「適応的進化」をキーワードに、生物の形態、生理、行動などに見られるさまざまな適応現象のパターンとそれをもたらすメカニズムについて解説し、現生生物が示す、めざましい多様性がいかに獲得されてきたかについて考えます。
【動物生態学】
進化理論をベースにしながら、動物の繁殖行動、生活史や資源を巡る競争、そして多種共存のメカニズムを中心に、生物同士の関係性や生物と非生物的環境との相互作用について紹介します。また、人間活動がこれらの生物間の相互関係に及ぼす影響についても説明し、生命の豊富さ、すなわち生物多様性を保全する意義について考えます。
【環境保護論】
私たちの生活を支える自然の恵み「生態系サービス」を使い続けるための知識を身に付けることは、持続可能な開発目標(SDGs)を達成する上で必須です。この授業では、保全生態学の理論的背景を踏まえながら、地球上の様々な生態系への人為的影響の現状について把握すると共に、自然への配慮という観点からこれらの生態系を維持・復元するための取組みについて紹介します。そして、自然管理の様々な方法について学習することをねらいとします。
■実習
【環境科学基礎実習(分担)】
持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、私たちを取り巻く環境問題を理解するためには、実験や調査を通じて身近な環境の実態を体験することが重要です。実習では、自然科学的な思考方法、科学実験の基本技術、デ-タの解析・評価方法、レポ-トの書き方、考察の導き方などを学ぶことを目的とし、学生が科学的事象の変化に興味を持ち、それらについて文章に表現することができるようになることを目指します。
【生態学実習(分担)】
神戸女学院大学のキャンパスは豊かな森に囲まれています。実習では、植物、鳥類および昆虫を対象に、キャンパス内で実際に野外調査を行うことで、生物的自然に対する見方や生態学的な考え方を養うと共に、生態学的研究を行うための基本的な調査スキルを学びます。
■ゼミナール
【演習I&II 保全生態学ゼミ】
私たちの社会は、生態系がうみだす様々な恵み生態系サービスに支えられています。生態系サービスの持続的な利用のためには、生物多様性を保全することが大切です。近年、人間の社会活動による生態系の改変によって、生物多様性の低下が進んでいます。
保全生態学研究室では主に兵庫県内の生態系をフィールドに、動物の基礎的な生態を調べながら、地域における生物多様性の現状や具体的な保全策について検討することを目的とした調査研究を行います。*ゼミの学生たちの様子を本サイトのブログページで紹介しています。