持続可能な研究のススメ
昨年度の調査で回収した管住性ハチ類の巣を、先日、学生たちと一緒に、調査地の丹波篠山に返しに行ってきました。昨年度に竹筒トラップで集めたハチ類の巣は、竹を割って、その状態(巣に入っているエサの量や幼虫の数など)をデータ化した後、割った竹をテープで留めてハチの幼虫やサナギが生きたまま保管していたのですが、サナギが羽化する季節が近づいてきたため、採集した場所にリリースしました。
動物の生態研究を続けていくためには、当たり前ですが、まずは対象とする生物がそこでずっと暮らしている必要があります。調べたい生物の個体数をなるべく減らさないようにするために、必要以上の採集は行わない、なるべく活かしたままデータを取る、調べ終わった個体は元いた場所に逃がす等の配慮がとても大切です。もちろん、研究のテーマによっては、こういった配慮が難しいこともあるのですが、できる限り気を付けていきたいと思います。
●調査地の様子。近くに水田用のため池があります。新緑も鮮やかです。
●リリースする竹筒トラップをみんなで束ねているところ。
●サナギが入った竹筒トラップを木にくくりつけます。5月中には羽化すると思います。
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